なぜユダヤ人は、子どもに格言を叩き込むのか
ユダヤ人は「ユダヤ人を見つけて殺してもよい」という法律があった時代すら経験した民族です。命が簡単に取られるなら、お金はもっと簡単に取られる。だからお金自体を残すことに執着しなくなり、どんな状況になっても稼いだり生きたりできる能力を残そうとしました。それがこの格言です。
目に見える財産はいとも簡単に奪われてしまう。しかし、私たちの頭の中にある知恵だけは誰にも奪われることがない。
お金ではなく、生きるための知恵を残す。だから子どもに質の高い教育を行い、その一部が、幼少から学ばされる格言です。以下は、神光がYouTubeで129選・183選として紹介した格言から、読みやすいものを厳選しました。
神光が動画で解説した格言(意味と使い方つき)
目に見える財産はいとも簡単に奪われてしまう。しかし私たちの頭の中にある知恵だけは、誰にも奪われることがない。
意味:目先のお金ではなく知恵(ウィスダム)を大事にしなさい。ここで言う知恵は「知識」ではありません。知識は時代や場所が変わると価値を失いますが、知恵=原理原則は誰がいつどこで使っても同じように使えます。子どもに教えるなら、知識より知恵。解説:タルムード「ソロモン王とウィスダム」の回
親が子どもに無条件にあげるものは、愛情以外にない。ほかにあるとすれば、子どもが親から勝ち取るものだけだ。
意味:日本は何かにつけてあげすぎだ、とユダヤの先生に言われました。お小遣いもプレゼントも無条件には渡さず、勝ち取る能力をつけさせてあげるのが一番の優しさ。家庭ではポイント制度に置き換えます。解説:子育ての原理原則 part②
世の中には2種類の人間しかいない。積極的な人間か、消極的な人間か。積極的な人間が全ての旨味を持っていき、消極的な人間には何も残らない。
意味:ユダヤ人は神様とすら交渉すべきだと教えます(町を焼く神に「善人が50人いたら見逃してくれますか」から始めて10人まで値切った男の話)。議論・ディベート・交渉が下手なことが問題であって、交渉すること自体は相手にとって悪いことではありません。解説:3歳から実行する成功習慣3選
幸せとは、状態でも感情でもなく、定義づけするものである。
意味:お金があるから幸せ、楽しいから幸せ、ではない。どんな状態でも、自分がこれを幸せだと定義づければ幸せになる。リストラも「社会のお荷物」と意味付けすれば地獄になり、「時間もお金もある、神様がくれたチャンス」と意味付けすれば幸せになる。幸せは遠くではなく足元にある。それを見つけるための習慣が現状感謝です。解説:タルムードの成功習慣(悪魔と助産婦)の回
復習とは、暗記するためではなく、新たな発見をするためにある。
意味:同じ学びを何度も繰り返すのは覚えるためではなく、回数を重ねるほど学ぶレベルが深くなるから。同じ内容の実践ツアーに8回参加して、1回目で気づけなかったことに2回目・3回目で気づく、を体験しました。解説:ユダヤ人が実際に行う学習の3ステップ
海を一度に作ろうとしてはいけない。小川から作りなさい。
意味:大きいところを見すぎて小さいところをないがしろにしない。1冊の本を人に解説できるまで読み込む、という勉強法ができなくても、一歩ずつやればできるようになる。解説:ユダヤ式勉強法の回
出来事に意味なんてない。自分がそれに意味をつけるまでは。
意味:津波もリストラも離婚も、出来事そのものに意味はなく、自分がつけた意味だけがある。子どもの反抗期に「裏切られた」と意味付けすれば対応が悪くなり、「成長・自立」と意味付けすれば優しくなれる。解説:子育て 思春期編(講義)
人生では通信簿を2回もらう。1回目は学校で、2回目は葬式で。
意味:1回目の良し悪しはどちらでもいいが、2回目が低いのは問題。亡くなったときに周りからどう言われたいかを先に決め(葬式ベース)、そこから生き方を逆算する。通信簿を上げる唯一の方法は、人に貢献すること。解説:子育て 幼児編・思春期編(講義)
全ての結果は、習慣の連続体の先にある。
意味:歯を磨く習慣の人は虫歯にならず、磨かない習慣の人は虫歯になる。習慣=結果。だから子どもにどんな習慣が必要かを考えて教える。人生を変えたければ、今までの習慣を一旦捨てて成功者の習慣を身につける。解説:タルムードの成功習慣の回ほか
人は、信じられた通りの人物になる。
意味:人は思っている以上にすごくて、信じると意外とクリアする。ただし信じられないとクリアできない。だから親がまず子どもの可能性を信じる。「君が自分の可能性を信じられなくても、君以上に僕が君の可能性を信じている」と、僕の先生は祖父に言われて育ちました。解説:子育て 思春期編(講義)
未来とは、過去の延長線上である必要はない。
意味:過去や現在がどんな状況でも、その瞬間に違う何かになろうとしたらすぐなれる。人が変わるのに長い時間はいらない。変わると決めた日に変われる。解説:子育て 幼児編(講義)
学びと知恵の格言
- 1日勉強しなければ、それを取り戻すのに3日かかる。
- 人が生きている限り、奪うことができないものがある。それは知恵である。
- 耳と耳の間に、最大の資産がある。
- 知識を増やさないことは、実は知識を減らしていることになる。
- 幸運に恵まれるために知恵はいらない。しかし、幸運を生かすために知恵はいる。
- 恥ずかしがる人は、良い生徒にはなれない。人は貪欲に学ばなければいけない。
- 出会った人すべてから何かを学べる人が、最も賢い。
- 人には口が1つなのに耳が2つあるのはなぜか。自分が話す2倍、他人の話を聞かなければいけないからだ。
- 最も良い教師とは、最も多くの失敗談を語れる教師である。
- 最も大切なことは、学習ではなく実行である。
- 知恵を求める第1歩は沈黙、第2歩は聞くこと、第3歩は覚えること、第4歩は実践すること、第5歩は他人に教えること。
- 賢者と共に歩む者は、賢くなる。
- 子どもを自分の学びに限定するな。彼らは別の時代に生まれるのだから。
- 楽しく勉強する者は1時間で、いやいや学ぶ者の1日分を学習する。
- 知恵は学校教育の産物ではなく、一生をかけて得るものである。
- ゆっくり成長することを恐れるな。立ち止まることを恐れよ。
- 賢い人はアイデアを語り、普通の人は物について語り、愚か者は他人について語る。
- 賢者になる7つの条件:自分より賢い人がいるときは沈黙する/人の話の腰を折らない/答えるときに慌てない/常に的を射た質問をし、筋道だった答えを言う/まずしなければいけないことから手をつけ、後回しにできるものは最後にする/自分が知らないときは、それを認める/真実を認める。
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お金の格言
- 金は道具である。道具に支配される者などいない。だから道具は、できるだけ多く持っているほうがよい。
- 富は要塞であり、貧困は廃墟である。
- すべて金で買うことができるが、知性だけは買うことができない。
- 金をなくしても何も失わない。誇りをなくせば多くを失う。勇気をなくせば、すべてを失う。
- お金は悪でもなく、呪いでもない。お金は人を祝福するもの。
- 明日やる仕事を今日やり、今日買うものを明日にすれば、金は貯まる。
- 貧乏だから正しく、金持ちだから間違っているとは限らない。
- 金貨は良い輝きを放つが、ありすぎると周りの温度を下げる。
- どんなに裕福な金持ちであっても、助け合いの心を持たない人間は、豪華な料理に塩がないのと同じである。
- 心を病むと体は悪くなる。しかし金がないと、両方悪くなる。
- 豊作のときこそ心して蓄えよ。夏の暑いときにこそ、ストーブ代を蓄えよ。
- 良いことの次には必ず悪いことが起きる。抜け出せるのは、準備した人だけ。
- 買うときは市場で、売るときは戸口で。
お金の考え方そのものは ユダヤ人のお金の教え にまとめています。
人間関係と言葉の格言
- 殴られた痛みはいつか消えるが、侮辱された言葉は永遠に残る。
- 捕まえた鳥を逃しても、もう一度捕まえられるかもしれない。だが、一度発した言葉は取り返すことができない。
- ゴシップは必ず3人の人間を殺す。言いふらす人、反対せずに聞く人、話題になっている人。
- 自分の言葉を、自分の渡る橋だと思いなさい。しっかりとした橋でなければ、あなたは渡らないでしょう。
- 利害関係ができたとき、初めて友人かどうかが分かる。
- 嘘つきに与えられた最大の罰は、彼が真実を語ったときに誰も信じないことだ。
- 良い礼儀作法とは何だろうか。他人の悪い礼儀作法を許すことである。
- 優しい答えは怒りを鎮め、厳しい言葉は怒りを煽る。
- 鉄は鉄を研ぐように、人は人を研ぐ。
- 最後に覚えているのは、敵の言葉ではなく友の沈黙である。
- 強い人とは、自分を抑えることができる人。敵を友にすることができる人。
- 自分にされたくないことは、人にするな。
- 人は行動によって判断される。
子育てと家庭の格言
- 1人の母は、100人の教師に勝る。
- 子どもは幼いときには厳しく叱り、大きくなったら叱るな。
- 幼い子どもは厳しく叱りつけるべきだが、子どもが怯えるようなことがあってはならない。
- 子どもは、両親が家で話すことを外で喋る。
- 子どもは、両親の話し方を真似る。
- 教える過程で、教える者も学ぶ。
- 家庭がなければ、国が滅ぶ。
- 小さな子どもは頭痛の種、大きくなった子どもは心痛の種。
- 学校なき村に用なし。国の真の保護者は教師。
- 最高の慈善行為は、人を自立させることである。
実際の家庭でのやり方は ユダヤ式子育て に、年齢別でまとめています。
生き方の格言
- 豊かな人とは、自分の持っているもので満足できる人のことである。
- ユダヤ人は足を折っても片足で良かったと思い、両足を折っても首でなくて良かったと思い、首を折ればもう何も心配することはないと思う。
- 何も打つ手がないときにも、必ず一つだけ打つ手がある。それは勇気を持つことである。
- 失敗を恐れるほうが、失敗を犯すよりも悪い。
- 自分の力でどうにもならないことは心配するな。神は超えられない試練を人に与えない。
- 自信を失うということは、自分に対して盗みを働くようなものだ。
- 良い壺を持っていたら、その日のうちに使え。明日になったら壊れてしまうかもしれないから。
- 幸運から不幸までの道のりは短く、不幸から幸運までの道のりは長い。
- 胃の3分の1を食べ物で、3分の1を飲み物で満たし、3分の1は空けておきなさい。胃は頭と違って、無制限に詰め込むことはできないのだから。
- もし今でなければ、いつなのか。
- 1人の命を救う者は、世界を救うに等しい。
- 勇気とは恐れがないことではなく、それを克服することである。
- 少しの光が、たくさんの暗闇を消す。
- 人生の目的は、目的のある人生である。
- 正しい人は、7度倒れても立ち上がる。
- 変化を理解する唯一の方法は、それに飛び込み、動き、それに参加することである。
格言の使い方
一見「それって普通のことを言っていないか」という内容でも、言語化したことがあるのとないのとでは、それを意識できるかどうかに大きな差が開いていきます。当たり前だと思っていることも、改めて復習してみてください。そして全部を覚えるのは難しいので、自分がビビッときたものをピックアップして、その意味を深く考える。それが頭のトレーニングになります。
ユダヤ思考ラボでは、格言の元になっている原則を一つずつ「使えるようになったか」を確かめながら学び、原則ごとに引ける事典に整理しています。
- 【世界一成功者の多い民族】ユダヤ人が幼少から学ばされるユダヤの格言 129選(YouTube「ゆだしん」)
- 【格言集】ユダヤ人が3歳から学ばされるユダヤの格言 183選(YouTube「ゆだしん」)
数字について:人口0.2%(約1,580万人・2024年)はヘブライ大学 S. デラペルゴラ教授の推計、ノーベル賞受賞者の約2割は Jewish Virtual Library の受賞者一覧の集計です。動画で話している「世界の富の40%」「アカデミー賞の37%」などは集計によって数値に幅があるため、このサイトでは出典を確認できる数字だけを使っています。

